2014年04月26日

最後のが言いたかっただけ

あるところに、車が好きな青年が居ました。

青年は、夜な夜な愛車を駆り、気の合う仲間、そしてライバルたちとスピードランで鎬を削っていました。
コンマ一秒が勝者と敗者、そして生と死を分ける世界において、青年はスリルと興奮に熱中し、のめりこんでいきましたが、同時に虚無感を覚えている自分に気がつきました。
昼はアルバイトすらせず、夜になると刹那の享楽に身をまかせる。
はたして自分は生きている意味があるのだろうか?誰かに必要とされる人間なのだろうか?
ふと抱いた疑問は、岩肌をつたう清水のように、青年の心の中に深く入り込み、答えの出ない悩みとして深く根を張るようになりました。


そんなある日、事件が起こります。

青年の大親友が、大クラッシュに巻き込まれ、命を落としたのです。

青年は他の事が手につかないほどに嘆き悲しみました。
彼が再び立ち直るには数カ月の日数が必要でしたが、その後も、親友の姿を折に触れ思い起こす日々が続く中、ある日、青年はふと思い立ちました。


親友が事故に遭うのは必然だったのだろうか。


青年は数学的な考え方が出来る人間でした。
それまでに青年と親友が過ごしてきた環境において、事故に遭遇する確率がどのくらいあったのか、それを防ぐためには何が足りなかったのか。

気付けば青年は、リスクマネジメント分野の知識をむさぼるように漁り始めていました。


そして数年後、青年は大学の門を叩き、リスクマネジメント分野の研究者として、交通事故のリスクについての専門家として実務に当たるようになっていました。

いつしか、かつての青年が抱えていた「自分は必要とされる人間なのだろうか?」という悩みは消えてなくなり、そのような悩みを抱えていた事すら、忘れ去ろうとしていました。


そう、青年は成功したのです。

事故の確率を探るという自己の確立を。




……気付いたのは、やっぱり僕はお話とかを考えるのに向いてないな、という事ですかね。
(いつでも逃げられるような体勢を保ちながら)

kannbaramotono at 12:09│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント


1. Posted by アンチャン   2014年04月26日 15:18
まるで僕に向かって言ってるみたいだあ…
ちなみにそのリスクマネジメントの研究タイトルって公道最速理論ですか?

2. Posted by 神原もとの@管理人   2014年04月29日 22:39
涼介さんって論文まとめてたりしてましたっけ(うろ覚え

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